島根 / 松江彩雲堂
全国的に珍しい「茶の湯条例」があり、日常的にお茶文化が根付く茶の湯の町、島根県松江市。その松江を代表する明治7年(1874年)創業の老舗和菓子屋「彩雲堂」は、松江銘菓「若草」をはじめとした伝統和菓子から、職人がつくる「あんぱん」など面白い取り組みを展開している。
「若草」は、茶の湯を広めた茶人として有名な松江藩7代目藩主・松平治郷「不昧公(ふまいこう)」が好んだという和菓子のひとつである。明治維新以降一度途絶えていたそうだが、彩雲堂初代店主が明治中頃に古人や茶人を訪ね復活させたという。
奥出雲産の仁多米のもち米を石臼で水挽きしてつくるコシのある求肥。彩りが美しい若草色の衣を、職人がひとつひとつ丁寧にまとわせて仕上げる。ほどよいやわらかさの求肥とホロッとする細やかな衣の食感。口に広がる甘みはやさしく、食べる人を幸せにする。
6代目社長の山口さんは、松江のお茶と和菓子文化を、敷居が高いものではなく、気軽に楽しめるよう後世に、また世界にも伝えていきたいという。私たちもカタチにこだわらず、お茶を楽しみたい。そのお供に選びたい老舗銘菓をぜひ。
店舗情報
店名 |
彩雲堂 |
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住所 |
〒690-0064 |
電話番号 |
0852-27-2701 |
最寄り駅 |
JR山陰本線松江駅から徒歩10分 |
営業時間 |
9:00~18:00 |
公式HP |