菊の節句に願う。 | 旅するように和菓子と出逢う(旅わが)
菊の節句に願う。

「菊を楽しむ」と聞いて、
みなさんは身近に感じますか?

昔の私は、そう聞いてもピンとこず、
花を飾るにも選ぶことはなかったなあと。

大学生のある秋の日、
講義で中国文化を教わっていたのですが、
先生が菊の展覧会の写真を見せてくれました。

なんともふわっと美しく、
見事な大輪の数々—— !

その綺麗さに感動し、
菊を見て楽しむ魅力を初めて知ったのです。

菊は中国原産の気高い花だそうで、
その菊にまつわる秋の行事も教えてもらいました。

それが、日本にも伝わった「重陽の節句」。

旧暦9月9日にあり、現在でいうと10月頃。
菊が見頃を迎えるので「菊の節句」
と呼ばれるようにもなったとか。

この日は「菊を楽しむ」風習がたくさんあり、健康や長寿を願います。
もちろん、花より団子!の方も嬉しい、
食べて楽しむ風習もありますよ。


そういう訳で今回は、
菊の節句を食べて楽しめる和菓子たちを
持ってきました。


「美味しく愛でる 菊」はいかが?
— 菊最中 —


平安時代には「菊合わせ」という、
菊を愛でながら歌を詠む行事がありました。
今では菊の品評会や菊まつりなどが
各地で行われ、
菊の観賞が楽しまれているようですね。

旅わがには、愛でて良し、食べて良しの
「菊」があります。

それが「菊最中」。
菊の花型の美しい最中種に、
たっぷり艶やかなこし餡。
菊の品評会に参加できるのでは?
と思うほど上品な佇まいに、惚れぼれ。

贅沢に挟まれた餡は、
ほどよい甘さで舌ざわりなめらか。
かためで香ばしい、皮のパリッとした食感もこれまた良い。

濃い目のお茶を合わせて、
菊を愛で、味わう…
このひとときを、
ぜひ堪能いただきたい逸品です。

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散りばめられた「キク」が美しい。
― 趣味の京菓子 —


こちらは、落花生入りでやさしい甘さの
玉子せんべい「貴船菊」。
お店の代表銘菓「白川路」との詰め合わせ。

まず、おせんべいの入った箱が
とても上品なんですよね。
贈り物にも、自分用でも、
届くと嬉しくなります。

個包装の袋には、可憐な花の絵が。
開けると、ふわっと香ばしい落花生の香り。
せんべい生地は、花模様が散りばめられてパッと綺麗。

そこでふと思ったことが。
「商品名が貴船菊ってことは、
袋に載ってた絵柄は貴船菊なのかな。
でも菊に見えないような…?」

実は、アネモネの仲間で中国伝来の花。
秋に菊のような花を咲かせるので、
秋明菊ともいわれ、
貴船菊は、京都の貴船周辺で多く見られるのでその名がついたそう。

調べるほどに、菊の種類って色々あるんだなとふむふむ…
玉子せんべいの菊模様も愛でつつ、
美味しくさくさくさく…

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「え、菊の節句になぜ栗?」
と思う方もいるのでは。

江戸時代になると、
この節句の時期に秋の収穫を祝い、
栗ご飯や栗の和菓子などを楽しむ風習もできたそう。
なので実は「栗の節句」
とも親しまれているのです。

そこでぜひ味わってほしいのが、
蜜漬け栗と小豆たっぷりの「栗きんつば」。

お店のある岐阜県中津川は、
良質な栗の産地として知られています。

ふっくらとツヤのある小豆の粒感と、
ほどよい歯ごたえの栗。
食感も最高ながら、甘さとサイズ感も
食べやすい逸品!

きんつばの衣は、
1面ずつ刷毛で塗って手焼きされ、
職人さんの丁寧な技にも惹かれます。

(きんつばたち、愛おしく見えますね。)

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もう一つ、おすすめの栗和菓子が
「饗の山」という栗羊羹です。

このなめらかな見た目に、うっとり。
「口いっぱいに頬張りたい…!」
と前のめりになる私ですが、
ここは落ち着き、声を大にして言います。

\8ミリの薄切り、がおすすめなんですよ/

しっとりやさしい甘さで濃厚な栗あん。
この薄さだからこそ、
栗の豊かな風味を繊細に味わえるのです。

羊羹はさっぱりした甘さなので、
栗あんとも良いバランス。

さらに、
日本酒とのペアリングもおすすめなんです。
日本酒の濃く深い味わいに、
濃厚×さっぱりさが絶妙の栗羊羹の風味が広がる…

そして今回は菊の節句、ということで、
「菊酒」に合わせてみるのはいかがでしょうか?

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菊の節句に、愛でて、味わう和菓子をぜひ。